![]() 4種の金属成分を含む多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造方法および前記触媒を用いる1,3−ブタジエンの製造方法
专利摘要:
4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造方法および前記触媒を用いる1,3−ブタジエンの製造方法の提供。本発明は、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造方法および前記触媒を用いる1,3−ブタジエンの製造方法、及び、特に、2価の陽イオン性金属、3価の陽イオン性金属、ビスマス、およびモリブデンからなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒、その製造方法、および、酸化的脱水素化反応を用いるn−ブテンとn−ブタンを含むC4混合物からの1,3−ブタジエンの製造方法に関する。本発明によれば、金属成分の複雑な組成を有する既存の多成分系金属酸化物触媒とは異なり、金属成分の種類と比率の体系的な探索を通して示されるように、4種の金属成分のみを使用するだけで、1,3−ブタジエンの製造方法のための高い活性を有する触媒の製造が可能となる。 公开号:JP2011512236A 申请号:JP2010527874 申请日:2008-08-26 公开日:2011-04-21 发明作者:ション;フン オ;テ;ジン キム;フィ;ス キム;ヨン;ション キム;ジ;チョル ジョン;ヨン;ミン ジョン;イン;キュ ソン;ション;ジュン リ;ホ;ウォン リ 申请人:エスケー エナジー 株式会社Sk Energy Co., Ltd.; IPC主号:B01J37-03
专利说明:
[0001] 本発明は、4種の金属成分の単純な組成を有する多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造方法および前記触媒を用いる1,3−ブタジエンの製造方法、並びに、より特には、2価の陽イオン性金属、3価の陽イオン性金属、ビスマス、およびモリブデンを含む多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造方法及び前記触媒上での更なるn−ブタンの除去工程またはn−ブテンの分離工程を利用しない、n−ブテンとn−ブタンを含む安価なC4混合物からの高付加価値を有する1,3−ブタジエンの製造方法に関するものであり、ここで本発明の反応のための高い活性を有する上記多成分系モリブデン酸ビスマス触媒は、4種の金属成分を使用するだけで製造することができるが、これは体系的な金属成分の種類と比率の探索を通して到達されたものであり、よって、合成経路及び触媒の組成が単純化され、それにより、触媒製造の再現性が確保され、同様に、上記触媒を使用して1,3−ブタジエンが高収率で製造され得る。] 背景技術 [0002] 石油化学市場において多くの石油化学製品の中間体としての使用に関してその需要と価値が徐々に増加している1,3−ブタジエンは、ナフサ分解、n−ブテンの直接脱水素化反応及びn−ブテンの酸化的脱水素化反応を用いて製造される。ところが、市場に供給される1,3−ブタジエンの90%以上を担っているナフサ分解法は、高い反応温度に起因する高いエネルギー消費を必要とし、同様に、1,3−ブタジエン製造のための単独工程ではないため、1,3−ブタジエンに加えて余剰の他の留分が不適切に製造される。よって、この方法は、ナフサ分解の投資と運営を1,3−ブタジエンの製造需要を満たすために最適化できないという問題点を持っており、更なる新規のナフサ分解装置が利用されたとしても、増大する1,3−ブタジエンの需要を効果的に満たすことはできない。また、n−ブテンの直接脱水素化反応は、熱力学的に不利であるうえ、吸熱反応であって高収率の1,3−ブタジエン製造のために高温および低圧が要求されるため、1,3−ブタジエンの商用製造のために適してもいない[M.A. Chaar, D. Patel, H.H. Kung, J. Catal., vol.109, pp.463(1988)/E.A. Mamedov, V.C. Corberan, Appl. Catal. A, vol. 127, pp.1(1995)/L.M. Madeira, M.F. Portela, Catal. Rev., vol.44, pp.247(2002)]。] [0003] 更に、n−ブテンの酸化的脱水素化反応は、反応基質として酸素を用いてn−ブテンから2つの水素原子を除去する1,3−ブタジエンを製造するための反応であり、安定な水が生成されるので、熱力学的に有利である。また、この方法は、発熱反応の特性のおかげで、追加的な熱供給を必要とせずに、直接脱水素化反応よりも低い反応温度であっても高収率で1,3−ブタジエンを得ることができるため、商業的に有利である。また、この方法は、1,3−ブタジエンだけでなく水も製造し、そのため追加的なスチームの製造を含むエネルギー削減効果を明白に示す。よって、1,3−ブタジエンの製造のためのn−ブテンの酸化的脱水素化反応は、増大する1,3−ブタジエンの需要を満たし得る単独製造方法として有効であり得る。特に、n−ブテンの供給源として使用されるn−ブタンなどの不純物を含むC4ラフィネート−3またはC4の混合物を、別途のn−ブテンの分離工程を利用することなしに反応基質として直接使用した場合、過剰に製造されるC4留分に高付加価値を付与するという利点が実現され得る。具体的に、本発明で使用される反基質であるC4ラフィネート−3混合物は、ナフサ分解を介して製造されたC4混合物から、1,3−ブタジエン、イソブチレン、1−ブテンなどを含む有用な化合物を分離した後に残存する、安価なC4留分である。より具体的に説明すると、ナフサ分解を介して製造されたC4混合物から1,3−ブタジエンを抽出した後に残存する最初の混合物をラフィネート−1といい、ラフィネート−1からイソブチレンを抽出した後に残存する2番目の混 合物をラフィネート−2といい、ラフィネート−2から1−ブテンを抽出した後に残存する3番目の混合物をラフィネート−3という。よって、C4ラフィネート−3は、主に2−ブテン(トランス−2−ブテンおよびシス−2−ブテン)、n−ブタンおよび残留した1−ブテンから構成される。] [0004] 前述したように、n−ブテン(1−ブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン)の酸化的脱水素化反応に従って、n−ブテンは酸素と反応し、それ故1,3−ブタジエンと水が製造される。n−ブテンの酸化的脱水素化反応は、商業的な方法として多くの利点を有するものの、上記反応において酸素が反応基質として使用されるため、完全酸化反応などを含む多種の副反応を不適切にも誘発するという弱点がある。よって、この触媒工程を効果的に改善するためには、触媒の酸化能力の制御を通して高い活性を維持しながらも1,3−ブタジエンの高い選択性を有する触媒の開発が最も重要である。これまで知られているn−ブテンの酸化的脱水素化反応に使用される触媒の例としては、フェライト系触媒[R.J. Rennard, W.L. Kehl, J. Catal., vol.21, pp.282(1971)/W.R. Cares, J.W. Hightower, J. Catal., vol.23, pp.193(1971)/M.A. Gibson, J.W. Hightower, J. Catal., vol.41, pp.420(1976)/H.H. Kung, M.C. Kung, Adv. Catal., vol.33, pp.159(1985)/J.A. Toledo, M.A. Valenzuela, H. Armendariz, G. Aguilar-Rios, B. Zapzta, A. Monotoya, N. Nava, P. Salas, I. Schifter, Catal. Lett,, vol.30, pp.279(1995)]、錫系触媒[Y.M. Bakshi, R.N. Gur'yanova, A.N. Mal'yan, A.I. Gel'bshtein, Petroleum Chemistry U.S.S.R., vol.7, pp.177(1967)]、およびモリブデン酸ビスマス系触媒[A.C.A.M. Bleijenberg, B.C. Lippens, G.C.A. Schuit, J. Catal., vol.4, pp.581(1965)/Ph.A. Batist, B.C. Lippens, G.C.A Schuit, J. Catal., vol.5, pp.55(1966)/M.W.J. Wolfs, Ph.A. Batis, J. Catal., vol.32, pp25(1974)/W.J. Linn, A.W. Sleight, J. Catal., vol.41, pp.134(1976)/W. Ueda, K. Asakawa, C.-L. Chen, Y. Moro-oka, T. Ikawa, J. Catal., vol. 101, pp.360(1986)/Y. Moro-oka, W. Ueda, Adv. Catal., vol.40, pp.233(1994)/R.K. Grasselli, Handbook of Heterogeneous Catalysis, vol.5, pp.2302(1997)]が含まれる。] [0005] これらの触媒の中でも、モリブデン酸ビスマス系触媒には、ビスマスと酸化モリブデンを含む純粋なモリブデン酸ビスマス触媒と、更に種々の金属成分を含む多成分系モリブデン酸ビスマス触媒が含まれる。純粋なモリブデン酸ビスマスは種々の相で存在し、特に、α−モリブデン酸ビスマス(Bi2Mo3O12)、β−モリブデン酸ビスマス(Bi2Mo2O9)およびγ−モリブデン酸ビスマス(Bi2MoO6)を含む3つの相が触媒として有用であることが知られている[B. Grzybowska, J. Haber, J. Komorek, J. Catal., vol.25, pp.25(1972)/A.P.V. Soares, L.K. Kimitrov, M.C.A. Oliveira, L. Hilaire, M.F. Portela, R.K. Grasselli, Appl. Catal. A, vol.253, pp.191(2003)]。しかし、純粋なモリブデン酸ビスマス触媒上でのn−ブテンの酸化的脱水素化反応を介する1,3−ブタジエンの製造方法は、1,3−ブタジエンの収率を高めるのに限界があるため、商業的な方法には不適である[Y. Moro-oka, W.Ueda, Adv. Catal., vol.40, pp.233(1994)]。これに対する代案として、モリブデン酸ビスマス触媒のn−ブテンの酸化的脱水素化反応に対する活性を増加させるために、ビスマスとモリブデン酸塩だけでなく他の金属成分も含む多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造が研究された[M.W.J. Wolfs, Ph.A. Batist, J.Catal., vol.32, pp.25(1974)/ S.Takenaka, A.Iwamoto, 米国特許第3764632号明細書(1973)]。] [0006] 幾つかの特許および文献は、n−ブテンの酸化的脱水素化反応のための多成分系モリブデン酸ビスマス系の触媒を報告している。具体的には、多くの報告は、ニッケル、セシウム、ビスマスおよびモリブデンからなる複合酸化物触媒を用いる520℃での1−ブテンの酸化的脱水素化反応であり、結果として69%の収率で1,3−ブタジエンを得ており[M.W.J. Wolfs, Ph.A. Batist, J.Catal., vol.32, pp.25(1974)]、コバルト、鉄、ビス マス、マグネシウム、カリウムおよびモリブデンからなる複合酸化物触媒を用いる470℃でのn−ブタンおよびn−ブテンを含んだC4混合物の酸化的脱水素化反応であり、結果として62%の最高収率で1,3−ブタジエンを得ており[S. Takenaka, H. Shimizu, A.Iwamoto, Y. Kuroda, 米国特許第3998867号明細書(1976)]、また、ニッケル、コバルト、鉄、ビスマス、リン、カリウムおよびモリブデンからなる複合酸化物触媒を用いる320℃での1−ブテンの酸化的脱水素化反応であり、結果として96%の最高収率で1,3−ブタジエン収率を得ている[S. Takenaka, A. Iwamoto, 米国特許第3764632号明細書(1973)]。] [0007] これらの文献に開示された多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を用いる1,3−ブタジエンの製造方法において、n−ブテン、特に比較的高い反応活性を有する1−ブテンのみが反応基質として用いられた場合、1,3−ブタジエンは高収率で得られ得る。n−ブタンおよびn-ブテンを含むC4混合物が反応基質として用られる場合において、6種以上の金属成分の所定の比率での複雑な組成を有する多成分系モリブデン酸ビスマス触媒が使用されるべきである。すなわち、触媒の活性を高めるために追加的な金属成分を継続的に添加しなければならず、よって触媒は非常に複雑な組成を有し、不適切にも複雑な触媒合成経路及び触媒製造における再現性の確保において困難を生じる。上記の慣用の技術において、反応基質として純粋なn−ブテン(1−ブテンまたは2−ブテン)のみが使用されるか、あるいは、n−ブタンおよびn−ブテンを含むC4混合物であっても、10質量%未満の低いn−ブタン含量を有するものが使用される。高いn−ブタン含量を有するC4混合物を反応基質として用いる場合において、1,3−ブタジエンの収率は低下する。実際の石油化学工程の結果として容易に入手可能なC4混合物は高いn−ブタン含量を有するため、慣用の触媒を商業的な方法に適用するためには、経済効率が不可避的に大幅低下する、n−ブテンの追加的な分離工程が必要である。典型的な例として、フェライト触媒を用いる商業的な方法において、n−ブタン含量が5質量%未満と低く維持されたC4混合物が反応基質として用いられる。] [0008] 上述したように、n−ブテンの酸化的脱水素化反応を介する1,3−ブタジエン製造のための触媒および方法に関する文献または特許は、反応基質として純粋な1−ブテン又は2−ブテンを使用した場合に1,3−ブタジエンを高収率で得ることができ、更に、反応基質として非常に高いn−ブテン含量を有するC4混合物を使用した場合には、触媒の活性を増大させるために多種の金属成分の非常に複雑な組み合わせを有する多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を使用することになり、それにより、触媒の合成経路が複雑になり、触媒製造の再現性が低下されるということにより特徴付けられる。ところが、1,3−ブタジエンが、4種の金属成分の単純な組成を有する多成分系モリブデン酸ビスマス触媒上で、高いn−ブタン含量を有するC4ラフィネート−3またはC4混合物を含むC4留分から製造される事例はまだ報告されていない。] [0009] M.A. Chaar, D. Patel, H.H. Kung, J. Catal., vol.109, pp.463(1988) E.A. Mamedov, V.C. Corberan, Appl. Catal. A, vol. 127, pp.1(1995) L.M. Madeira, M.F. Portela, Catal. Rev., vol.44, pp.247(2002) R.J. Rennard, W.L. Kehl, J. Catal., vol.21, pp.282(1971) W.R. Cares, J.W. Hightower, J. Catal., vol.23, pp.193(1971) M.A. Gibson, J.W. Hightower, J. Catal., vol.41, pp.420(1976) H.H. Kung, M.C. Kung, Adv. Catal., vol.33, pp.159(1985) J.A. Toledo, M.A. Valenzuela, H. Armendariz, G. Aguilar-Rios, B. Zapzta, A. Monotoya, N. Nava, P. Salas, I. Schifter, Catal. Lett, vol.30, pp.279(1995) Y.M. Bakshi, R.N. Gur'yanova, A.N. Mal'yan, A.I. Gel'bshtein, Petroleum Chemistry U.S.S.R., vol.7, pp.177(1967) A.C.A.M. Bleijenberg, B.C. Lippens, G.C.A. Schuit, J. Catal., vol.4, pp.581(1965) Ph.A. Batist, B.C. Lippens, G.C.A Schuit, J. Catal., vol.5, pp.55(1966) M.W.J. Wolfs, Ph.A. Batist, J. Catal., vol.32, pp25(1974) W.J. Linn, A.W. Sleight, J. Catal., vol.41, pp.134(1976) W. Ueda, K. Asakawa, C.-L. Chen, Y. Moro-oka, T. Ikawa, J. Catal., vol. 101, pp.360(1986) Y. Moro-oka, W. Ueda, Adv. Catal., vol.40, pp.233(1994) R.K. Grasselli, Handbook of Heterogeneous Catalysis, vol.5, pp.2302(1997) B. Grzybowska, J. Haber, J. Komorek, J. Catal., vol.25, pp.25(1972) A.P.V. Soares, L.K. Kimitrov, M.C.A. Oliveira, L. Hilaire, M.F. Portela, R.K. Grasselli, Appl. Catal. A, vol.253, pp.191(2003)] 先行技術 [0010] 米国特許第3764632号明細書 米国特許第3998867号明細書] 発明が解決しようとする課題 [0011] 本発明者等は、先行技術が直面する問題を解決するために集中的且つ綿密に研究を行った結果、n−ブテンの酸化的脱水素化反応のために高い活性を有するところの、触媒における金属成分の種類の適切な選択と金属成分の比率調節を通して、触媒製造の再現性に優れた4種の金属成分のみからなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を開発するに至り、また同様に、結果として高いn−ブタン含量を有する安価なC4混合物が、別途の分離工程に付されること無く、上記の触媒上で反応基質として使用された場合、n−ブテンの酸化的脱水素化反応を介して、1,3−ブタジエンが高収率で製造され得ることを見出し、本発明を完成した。] [0012] したがって、本発明は、4種の金属成分のみからなる1,3−ブタジエン製造のための多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を提供する。更に、本発明は、4種の金属成分を共沈する過程で、触媒製造において使用されるpHや温度を含む因子の特別な制御を行うこと無しに、単に適切な比率で金属成分を共沈することにより、本発明の方法のための高い活性を有する多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造方法を提供する。更に、本発明は、上記触媒の存在下で、別途の分離工程に付されることのないC4混合物を反応基質として直接用いるn−ブテンの酸化的脱水素化反応を介する1,3−ブタジエンの製造方法を提供する。] 課題を解決するための手段 [0013] 本発明によれば、1,3−ブタジエンの製造のための多成分系モリブデン酸ビスマス触媒は、4種の金属成分の単純な組成を有する。4種の金属成分には、2価の陽イオン性金属、3価の陽イオン性金属、ビスマスおよびモリブデンが含まれる。本発明において規定された4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造技術は、触媒製造の因子の特別な制御なしで、金属成分の共沈のみを介して触媒が製造され、よって、合 成経路が単純化され、結果として触媒製造の再現性に優れるということにより特徴付けられる。] [0014] 本発明によれば、1,3−ブタジエンの製造で使用するための多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造方法は、a)鉄を含む2価の陽イオン性金属の前駆体、マグネシウム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛から選ばれる3価の陽イオン性金属の前駆体、およびビスマス前駆体を含む第1溶液を準備する段階、b)モリブデン前駆体が溶解された第2溶液を準備する段階、c)前記第2溶液に前記第1溶液を滴加して共沈させ、それにより共沈溶液を得る段階、d)前記共沈溶液を1ないし2時間攪拌させた後、水分を除去し、それにより固体成分を得る段階、及びe)前記固体成分を150ないし200℃で乾燥させた後、400ないし600℃で熱処理する段階を含み得る。] [0015] 更に、本発明によれば、1,3−ブタジエンの製造方法は、a)請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法により製造されたモリブデン酸ビスマス触媒の固定床を反応器に充填する段階、b)n−ブテンを含むC4混合物、空気およびスチームを含有する反応基質を前記反応器の触媒床に連続的に通過させながら酸化的脱水素化反応を行う段階、及びc)1,3−ブタジエンを得る段階を含み得る。] 発明の効果 [0016] 本発明によれば、1,3−ブタジエンの製造で使用するための多成分系モリブデン酸ビスマス触媒は、金属成分の種類と比率の体系的な探索を通じて示されるような、n−ブテンの酸化的脱水素化反応に高い活性を示す4種の金属成分のみを使用して製造され得る。多くの金属成分の非常に複雑な組成を有する慣用の複合酸化物触媒に比べ、本発明に係る触媒はその組成と合成経路において単純であり、再現性の確保のために好ましく、そしてそれゆえ、商業的な方法に直接適用可能である。] [0017] 本発明に係る4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒が使用された場合、別途のn−ブタン除去工程やn−ブテン分離工程を利用すること無しに、C4混合物におけるn−ブテンの酸化的脱水素化反応を介して、高いn−ブタン含量を有するC4混合物を反応基質として直接用いて1,3−ブタジエンを製造することができる。] [0018] 本発明によれば、高い利用価値を有する1,3−ブタジエンが、石油化学産業において無用であるC4混合物またはC4ラフィネート−3から直接製造することができ、それにより、安価なC4留分に高い価値が付与される。本発明の触媒法は、ナフサ分解を介する慣用の1,3−ブタジエンの製造とは異なり、1,3−ブタジエンを製造するための単工程であり、よって、1,3−ブタジエンの需要の変化に能動的に対処することができる。] 図面の簡単な説明 [0019] 図1は本発明の実施例1に係る、3種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒4種の、3価の陽イオン性鉄(Fe)の含量変化に伴う反応活性を示すグラフである。 図2は本発明の実施例2に係る、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒7種の、2価の陽イオン性ニッケル(Ni)の含量変化に伴う反応活性を示すグラフである 図3は本発明の実施例3に係る、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒6種の、2価の陽イオン性金属(Me)の種類の変化に伴う反応活性を示すグラフである。] 図1 図2 図3 [0020] 以下、本発明を詳細に説明する。前述したように、本発明は、慣用の技術よりも単純な 組成及び合成経路のおかげで、優れた触媒製造の再現性を示す、4種の金属成分を用いる共沈を介する多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造方法であって、該触媒がn−ブテンの酸化的脱水素化反応に高い活性を有するところの方法に関する。同様に、別途のn−ブタン除去工程またはn−ブテン分離工程に付されることなく、1,3−ブタジエンが高いn−ブタン含量を有するC4混合物から高収率で製造され得る、前述の触媒を用いるn−ブテンの酸化的脱水素化反応を介する1,3−ブタジエンの製造方法がまた提供される。] [0021] 特に、本発明において、C4混合物は、ナフサ分解を介して製造されたC4混合物から有用な化合物を分離した後に残存するn−ブタンおよびn−ブテンを主成分とする安価なC4ラフィネート−3を意味する。典型的には、C4混合物から1,3−ブタジエンを抽出した後に残存する最初の混合物をラフィネート−1といい、ラフィネート−1からイソブチレンを抽出した後に残存する2番目の混合物をラフィネート−2といい、ラフィネート−2から1−ブテンを抽出した後に残存する3番目の混合物をラフィネート−3という。したがって、本発明において反応基質として供給されるC4ラフィネート−3は、主に2−ブテン(トランス−2−ブテンおよびシス−2−ブテン)、n−ブタンおよび残留した1−ブテンからなるC4混合物である。] [0022] n−ブテンの酸化的脱水素化反応を介して高収率で1,3−ブタジエンの製造において使用するための本発明の触媒は、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒である。] [0023] 多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の活性は、金属成分の数とその比率に依存して変化する。多種の金属の非常に複雑な組成を有する慣用の複合酸化物触媒とは異なり、本発明に従う多成分系モリブデン酸ビスマス触媒は、金属成分の種類およびその比率の体系的な探索を通して得られる、n−ブテンの酸化的脱水素化反応のために高活性を示す4種の金属成分の単純な組成を有する。] [0024] 4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒は、2価の陽イオン性金属、3価の陽イオン性金属、ビスマス、およびモリブデンを含有する。3価の陽イオン性金属の例には、多成分系モリブデン酸ビスマス触媒に用いるために非常に適すると従来の文献に報告されている鉄が含まれ、2価の陽イオン性金属の例には、マグネシウム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛が含まれる。多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造するための金属前駆体の例には、典型的には当技術分野で使用されるあらゆる金属前駆体が含まれる。本発明においては、マグネシウム前駆体としての硝酸マグネシウム、マンガン前駆体としての硝酸マンガン、コバルト前駆体としての硝酸コバルト、ニッケル前駆体としての硝酸ニッケル、銅前駆体としての硝酸銅、亜鉛前駆体としての硝酸亜鉛、鉄前駆体としての硝酸鉄、ビスマス前駆体としての硝酸ビスマス及びモリブデン前駆体としてのモリブデン酸アンモニウムが有用である。金属前駆体の比率がさまざまに変えられた場合、多種の多成分系モリブデン酸ビスマス触媒が製造され得る。しかし、本発明においては、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の活性を増大させるために、ビスマス前駆体:モリブデン前駆体のモル比を1ないし10:5ないし20、好ましくは1:12に調節し、これにより2価の陽イオン性金属と3価の陽イオン性金属の種類およびその比率における変化を通してn−ブテンの酸化的脱水素化反応に高活性を有する触媒を製造した。] [0025] 2価の陽イオン性金属の前駆体、3価の陽イオン性金属の前駆体、およびビスマス前駆体を蒸留水に共に溶解させ、一方モリブデン前駆体は別途に蒸留水に溶解させる。それ自体は、前駆体の種類に依存して、その溶解度を増加させるために酸性溶液(例えば、硝酸)を添加し得る。その後、2価の陽イオン性金属、3価の陽イオン性金属、およびビスマ スを含む金属前駆体の混合溶液をモリブデン前駆体の溶液に一定の速度で添加し、よって金属成分を共沈させる。共沈された溶液は、十分な共沈が実現されるように、0.5ないし24時間、好ましくは1ないし2時間攪拌される。その後、水分およびその他の液体成分を真空濃縮器または遠心分離機を用いて攪拌溶液から除去し、よって固体試料を得る。得られた固体試料は20ないし300℃、好ましくは150ないし200℃で24時間乾燥される。こうして製造された固体触媒を電気炉内に入れて300ないし800℃、好ましくは400ないし600℃、より好ましくは450ないし500℃で熱処理することにより、多成分系モリブデン酸ビスマス触媒が製造される。] [0026] 具体的に、n−ブテンの酸化的脱水素化反応に高活性を示す4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造するため、先ず触媒における3価の陽イオン性金属のモル比を固定するために、本発明の製造例に従って、2価の陽イオン性金属を含まない3種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造した。それ自体は、前述したように、3価の陽イオン性金属として、多成分系モリブデン酸ビスマス触媒において3価の陽イオン性金属として最も好ましいものとして知られている鉄を用い、n−ブテンの酸化的脱水素化反応のための触媒の活性を、触媒における鉄含量の変化により決定した。その結果として、鉄:ビスマス:モリブデンのモル比は、2ないし4:1:5ないし20、好ましくは3:1:12に固定された(図1参照)。] 図1 [0027] 更に、多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の2価の陽イオン性金属のモル比の効果を調査するために、2価の陽イオン性金属を、鉄:ビスマス:モリブデンのモル比が3:1:12に固定された3種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒にさまざまなモル比で添加し、n−ブテンの酸化的脱水素化反応のための触媒の活性を、触媒における2価の陽イオン性金属のモル比の変化により決定した。2価の陽イオン性金属の例には、当技術分野において典型的に使用されるあらゆる金属が含まれる。本発明の触媒の活性における2価の陽イオン性金属の効果を体系的に決定するために、本発明においては、ニッケルが2価の陽イオン性金属として使用された。実験反応の結果として、ニッケル:鉄:ビスマス:モリブデンのモル比は7ないし10:3:1:12、好ましくは9:3:1:12に調節された(図2参照)。] 図2 [0028] 更に、n−ブテンの酸化的脱水素化反応のための触媒の活性における多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の2価の陽イオン性金属の種類の効果を調査するために、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒が、さまざまな2価の陽イオン性金属を用いて製造された。上記実験結果から明らかなように、本発明の反応のために高活性を有する触媒を製造するために、2価の陽イオン性金属:鉄:ビスマス:モリブデンのモル比は9:3:1:12に固定された。同様に、2価の陽イオン性金属として、マグネシウム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛を使用して、4種の金属成分からなる、さまざまな多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造した。実験反応の結果として、金属、マンガン、コバルト及びニッケルが、2価の陽イオンとして有用であることが確認され、特に、コバルトが最も有用であることが確認され得る(図3参照)。] 図3 [0029] 本発明によれば、多成分系モリブデン酸ビスマス触媒上でのn−ブテンの酸化的脱水素化反応は、反応基質として提供されるn−ブテンが触媒上に吸着され、その後、触媒の格子酸素が吸着されたn−ブテンの2つの水素原子と反応して、1,3−ブタジエンと水が製造され、その後、触媒の格子酸素の欠員が反応基質である酸素分子で占められるような様式で行われる。このようにして、n−ブテンが触媒上に吸着される場合、n−ブテンを活性化させることが可能な部位と触媒の格子酸素の性質が反応活性に影響を及ぼす。また、金属成分の異なる種類と比率を用いて製造された多成分系モリブデン酸ビスマス触媒は、異なる触媒の相及び比率並びに異なる格子酸素の性質を有するため、4種の金属成分からなるさまざまな多成分系モリブデン酸ビスマス触媒は異なる活性を示す。] [0030] 本発明の実施例によれば、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の活性は、金属成分の種類およびモル比により変化すると考えられる。具体的に、適切な金属成分の種類の選択とそれらのモル比の調節のみでも、本発明の反応のために高活性を示す4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造することが可能である。] [0031] したがって、本発明に従う1,3−ブタジエンの製造のための触媒は、4種の金属成分のみからなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒である。触媒の活性を考慮して、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒は、2価の陽イオン性金属:3価の陽イオン性金属:ビスマス:モリブデン酸塩が、7ないし10:2ないし4:1ないし10:5ないし20、好ましくは9:3:1:12のモル比で製造される。この触媒に関して、3価の陽イオン性金属の例は鉄が含まれ、2価の陽イオン性金属の例はマンガン、コバルト、ニッケル、特に、コバルトが含まれる。] [0032] 更に、本発明は、別途のn−ブタン除去工程およびn−ブテン分離工程に付すことなしに、n−ブテンの供給源として高いn−ブタン含量を有するC4混合物またはC4ラフィネート−3を用いる、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒上での酸化的脱水素化反応を介する1,3−ブタジエンの製造方法を提供する。] [0033] 本発明の試験例において、触媒が直線型パイレックス(登録商標)反応器中に固定され、その後、該反応器が電気炉内に設置されて反応温度が一定に維持される。反応は、反応基質が反応器の触媒床を連続的に通過しながら行われる。反応温度は、300ないし600℃、好ましくは350ないし500℃、より好ましくは420℃に設定される。更に、触媒量はn−ブテンを基準として空間速度(GHSV:Gas Hourly Space Velocity)が50ないし5000h-1、好ましくは100ないし1000h-1、より好ましくは150ないし500h-1となるように設定される。反応基質には、C4混合物、空気、およびスチームが含まれ、反応器中に導入される、n−ブテン:空気:スチームの比率は、1:0.5ないし10:1ないし50、好ましくは1:3ないし4:10ないし30に設定される。該気体混合物の体積比が、n−ブテンを基準とする空気(0.5ないし10)またはスチーム(1ないし50)の範囲を超えるか又は下回る場合、所望するブタジエンの収率を得ることができず及び/又は安全性の問題が反応器の操作の間の急激な加熱に続いて発生し得る。] [0034] 本発明において、n−ブテンの供給源としてのC4混合物またはC4ラフィネート−3の量、および別の反応基質としての空気の量は、質量流速調節器を用いて精密に調節される。液相の水を注射器ポンプを用いて注入しながら気化させて反応器中にスチームを供給した。液相の水が注入される反応器の部位の温度は150〜300℃、好ましくは180〜250℃に維持されて、注射器ポンプによって注入される水は直ちにスチームに気化され、その後、他の反応基質(C4混合物及び空気)と完全に混合され、その後、得られた混合物は、反応器の触媒床を通過させられる。] [0035] 本発明の触媒上で反応する反応基質の中で、C4混合物は、0.5ないし50質量%のn−ブタン、40ないし99質量%のn−ブテン、および0.5ないし10質量%の他のC4化合物を含む。他のC4化合物には、例えば、イソブタン、シクロブタン、メチルシクロプロパン、およびイソブテンが含まれる。] [0036] 本発明に従う4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒が使用された場合、反応基質としてn−ブタンおよびn−ブテンを含む安価なC4混合物またはC4ラフィネート−3を用いるn−ブテンの酸化的脱水素化反応を介して、1,3−ブタジエン が高収率で製造され得る。特に、少なくとも20質量%の高いn−ブタン含量を有するC4混合物が、別途のn−ブタン除去工程を使用することなく、反応基質として直接使用される場合であっても、n−ブテンの高い転換率と1,3−ブタジエンの高い選択性が結果として生じ得る。] [0037] 更に、本発明は、複雑化した触媒の合成経路及び触媒製造の再現性の確保の困難性を含む慣用の技術の限界を克服するが、この問題は、慣用の多成分系モリブデン酸ビスマス触媒が、n−ブタンの酸化的脱水素化反応のためのそれらの活性を増大させるために、多くの金属成分の非常に複雑な組成を有することにより生じる。更に、本発明において、金属成分の種類およびモル比の体系的な探索を通して示されるような、本発明の反応のために高い活性を示す4種の金属成分の単純な組成を有する多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造することができるが、それにより、触媒製造の再現性が確保される。更に、多くの不純物を含むC4混合物またはC4ラフィネート−3が反応基質として使用される場合であっても、1,3−ブタジエンを高収率で得ることができ、よって、本発明の技術は、別途の反応基質の分離工程を必要とすること無しに、商業的な方法に直接適用することができる。] [0038] 発明の様態 以下、製造例、試験例および実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、これらの例は、説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。] [0039] 多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造のための金属前駆体および溶媒の選定 2価の陽イオン性金属として使用されるマグネシウム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、および亜鉛の前駆体としては、それぞれ硝酸マグネシウム六水和物(Mg(NO3)2・6H2O)、硝酸マンガン六水和物(Mn(NO3)2・6H2O)、硝酸コバルト六水和物(Co(NO3)2・6H2O)、硝酸ニッケル六水和物(NiNO3)2・6H2O)、硝酸銅三水和物(Cu(NO3)2・3H2O)及び硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO3)2・6H2O)を使用した。また、3価の陽イオン性金属として使用される鉄の前駆体としては、硝酸鉄九水和物(Fe(NO3)3・9H2O)並びにビスマスの前駆体及びモリブデンの前駆体としては、それぞれ硝酸ビスマス五水和物(Bi(NO3)2・5H2O)及びモリブデン酸アンモニウム四水和物((NH4)6Mo7O24・4H2O)を使用した。これらの前駆体の中で、硝酸ビスマス五水和物を除く他の金属前駆体は蒸留水によく溶けるが、強い酸性溶液によく溶ける硝酸ビスマス五水和物は、硝酸で酸性にした蒸留水に別途に溶解した。] [0040] 製造例1 3種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造 具体的に、さまざまな鉄含量を有する3種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造するために、ビスマス:モリブデンのモル比を1:12に固定し、鉄:ビスマス:モリブデンのモル比を1ないし4:1:12の範囲で変化させて4種の触媒を製造した。それぞれの触媒における鉄のモル比に該当する硝酸鉄九水和物(Fe(NO3)3・9H2O)の量を決定し、蒸留水(50mL)に溶かして攪拌した。これとは別途に、1.47gの硝酸ビスマス五水和物(Bi(NO3)2・5H2O)を硝酸(3mL)で酸性にした蒸留水(15mL)中に攪拌により溶解した。ビスマスが完全に溶解した後、ビスマス溶液を、鉄前駆体が溶けている溶液に添加して、鉄およびビスマス前駆体が溶解している酸性溶液を製造した。また、6.36gのモリブデン酸アンモニウム四水和物((NH4)6Mo7O24・4H2O)を蒸留水(100mL)に溶解して攪拌し、これらの溶液を別途に製造した。鉄およびビスマス前駆体が溶解している酸性溶液をモリブデン酸溶液に滴下した添加した。こうして製造した混合溶液を磁気攪拌器を用いて室温で1時間攪 拌した後、沈殿した溶液から真空濃縮または遠心分離に付して固体試料を得た。こうして得られた固体試料を175℃で24時間乾燥した。製造された固体触媒を電気炉内に設置した後、475℃で熱処理して、3種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造した。製造した触媒は、元素分析(ICP−AES)に付され、所望の金属前駆体の量が、誤差範囲内で正確に共沈されたか分析された。結果を以下の表1に示した。] [0041] 製造例2 2価の陽イオン性金属の含量が異なる4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造 2価の陽イオン性金属の含量が異なる4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造するために、2価の陽イオン性金属としてニッケルを使用し、鉄:ビスマス:モリブデンのモル比を3:1:12に固定し、ニッケル:鉄:ビスマス:モリブデンのモル比が2ないし10:3:1:12の範囲で7種の触媒を製造した。それぞれの触媒において、ニッケルのモル比に該当する量の硝酸ニッケル六水和物(Ni(NO3)2・6H2O)と3.66gの硝酸鉄九水和物(Fe(NO3)3・9H2O)を蒸留水(50mL)に溶解して攪拌した。これとは別途に、1.47gの硝酸ビスマス五水和物(Bi(NO3)2・5H2O)を硝酸(3mL)で酸性にした蒸留水(15mL)中に攪拌により溶解した。ビスマスが完全に溶解した後、ビスマス溶液をニッケル前駆体および鉄前駆体が溶解している溶液に添加して、ニッケル前駆体、鉄前駆体およびビスマス前駆体が溶解している酸性溶液を製造した。また、6.36gのモリブデン酸アンモニウム四水和物((NH4)6Mo7O24・4H2O)を蒸留水(100mL)に溶解して攪拌し、その溶液を別途に製造した。ニッケル前駆体、鉄前駆体、およびビスマス前駆体が溶解している酸性溶液を、モリブデン酸塩の溶液に滴下して添加した。こうして製造された混合溶液を、磁気攪拌器を用いて室温で1時間攪拌した後、沈殿した溶液を真空濃縮または遠心分離に付して固体試料を得た。こうして得られた固体試料を175℃で24時間乾燥した。製造した固体触媒を電気炉内に設置して475℃の温度で熱処理して、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造した。製造した触媒は、元素分析(ICP−AES)に付され、所望の金属前駆体の量が、誤差範囲内で正確に共沈させながら分析された。結果を以下の表2に示した。] [0042] 製造例3 さまざまな2価の陽イオン性金属を用いる4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造 さまざまな2価の陽イオン性金属を用いる各々4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造するために、2価の陽イオン性金属として、マグネシウム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅及び亜鉛を使用した。2価の陽イオン性金属:鉄:ビスマス:モリブデンのモル比を9:3:1:12に固定し、2価の陽イオン性金属の種類を変化させて、6種の触媒を製造した。具体的には、マグネシウムを用いる4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造するために、硝酸マグネシウム六水和物(Mg(NO3)2・6H2O)6.99gと硝酸鉄九水和物(Fe(NO3)3・9H2O)3.66gを蒸留水(50mL)に溶解して攪拌した。別途に、1.47gの硝酸ビスマス五水和物(Bi(NO3)2・5H2O)を硝酸(3mL)で酸性にした蒸留水(15mL)中に攪拌により溶解した。ビスマスが完全に溶解した後、ビスマス溶液をニッケル前駆体および鉄前駆体が溶解している溶液に添加して、ニッケル前駆体、鉄前駆体およびビスマス前駆体が溶解している酸性溶液を製造した。また、6.36gのモリブデン酸アンモニウム四水和物((NH4)6Mo7O24・4H2O)を蒸留水(100mL)に溶解して攪拌し、その溶液を別途に製造した。ニッケル前駆体、鉄前駆体、およびビスマス前駆体が溶解している酸性溶液を、モリブデン酸塩の溶液に滴下して添加した。こうして製造された混合溶液を、磁気攪拌器を用いて室温で1時間攪拌した後、沈殿した溶液を真空濃縮または遠心分離に付して固体試料を得た。こうして得られた固体試料を175℃で24時間乾燥した。製造した固体触媒を電気炉内に設置して475℃の温度で熱処理して、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造した。同様に、2価の陽イオン性金属として、マンガン、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛を用いる、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を製造するために、それぞれ硝酸マンガン六水和物(Mn(NO3)2・6H2O)7.83g、硝酸コバルト六水和物(Co(NO3)2・6H2O)7.92g、硝酸ニッケル六水和物(Ni(NO3)2・6H2O)7.93g、硝酸銅三水和物(Cu(NO3)2・3H2O)6.59g、および硝酸亜鉛六水和物(Zn(NO3)2・6H2O)8.11gを使用し、以降の触媒製造過程を、マグネシウムを用いる4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造過程と同様に行った。 こうして製造した触媒は、元素分析(ICP−AES)に付され、所望の金属前駆体の量が、誤差範囲内で正確に共沈させながら分析された。結果を以下の表3に示した。] [0043] 試験例1 多成分系モリブデン酸ビスマス触媒上におけるC4ラフィネート−3またはC4混合物の酸化的脱水素化反応 製造例1、2および3で製造された多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を用いて、n−ブテンの酸化的脱水素化反応を行った。反応基質として、C4混合物、空気およびスチームを使用し、直線型パイレックス(登録商標)反応器を使用した。反応基質として使用したC4混合物の組成は、以下の表4に示した。反応基質の注入速度は、n−ブテン:空気:スチームの比率が1:3.75:15となるように設定した。反応装置は、スチームが反応器の入り口から水の形態で注入され、具体的には、水が200℃でスチームに直接気化され、他の反応基質、即ち、C4混合物および空気と混合され、その後、反応器に注入されるように設計された。C4混合物と空気の量は、質量流速調節器を用いて制御し、スチームの量は、水で満たされた注射器ポンプの速度を調節することにより制御した。触媒の量はC4混合物におけるn−ブテンを基準とするGHSV(ガス空間速度)が475h-1となるように設定し、反応温度は触媒床の温度が420℃となるように維持し、これらの条件下で反応を行った。その後、生成物をガスクロマトグラフィーを用いて分析した。生成物は、目的とする1,3−ブタジエンに加えて、完全酸化の結果として生じる二酸化炭素、分解による副産物及びn−ブタンから構成されていた。多成分系モリブデン酸ビスマス触媒上におけるn−ブテンの酸化的脱水素化反応によるn−ブテンの転換率、1,3−ブタジエンの選択度、および1,3−ブタジエンの収率は、それぞれ下記の数式1、2および3から計算した。 数式1 数式2 数式3] [0044] 実施例1 異なる鉄含量を有する3種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の反応活性 C4混合物の酸化的脱水素化反応を、製造例1の異なる鉄含量を有する3種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒を用い、試験例1の方法に従って行った。結果を以下の表5に示した。鉄含量が変化したことにより、形成された触媒は異なる触媒相及び触媒比を有し、従って、その表面特性と格子酸素の性質が変化し、結果として異なる活性を生じた。また、触媒の活性における鉄含量の効果を図1に示した。1,3−ブタジエンの収率は、鉄含量に応じて火山形曲線により表され、最も優れた活性は、鉄:ビスマス:モリブデンのモル比が3:1:12において示された。従って、後述するように、4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造においては、鉄:ビスマス:モリブデンのモル比を3:1:12に固定した。] 図1 [0045] 実施例2 異なるニッケル含量を有する4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の反応活性 C4混合物の酸化的脱水素化反応を、製造例2の異なるニッケル含量を有する4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマスを用い、試験例1の方法に従って行った。結果を以下の表6に示した。ニッケル含量が変化したことにより、形成された触媒は異な る触媒相及び触媒比を有し、従って、その表面特性と格子酸素の性質が変化し、結果として異なる活性を生じた。また、触媒の活性におけるニッケル含量の効果を図2に示した。1,3−ブタジエンの収率は、ニッケル含量に応じて火山形曲線により表され、最も優れた活性は、ニッケル:鉄:ビスマス:モリブデンのモル比が9:3:1:12において示された。従って、ニッケルを除くさまざまな2価の陽イオン性金属を用いる4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造においては、2価の陽イオン性金属:鉄:ビスマス:モリブデンのモル比を9:3:1:12に固定した。] 図2 実施例 [0046] 実施例3 さまざまな2価の陽イオン性金属を有する4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の反応活性 C4混合物の酸化的脱水素化反応を、製造例3のさまざまな2価の陽イオン性金属を有する4種の金属成分からなる多成分系モリブデン酸ビスマスを用い、試験例1の方法に従って行った。結果を以下の表7に示した。2価の陽イオン性金属の種類が変化したことにより、形成された触媒は異なる触媒相を有し、従って、その表面特性と格子酸素の性質が変化し、結果として異なる活性を生じた。また、触媒の活性における2価の陽イオン性金属の種類の効果を図3に示した。2価の陽イオン性金属として、マンガン、コバルト及びニッケルが使用された場合、1,3−ブタジエンが高収率で得られた。特に、2価の陽イオン性金属としてのコバルトの使用は、結果として1,3−ブタジエンの最も高い収率を導いた。] 図3
权利要求:
請求項1 多成分系モリブデン酸ビスマス触媒の製造方法であって、a)鉄を含む2価の陽イオン性金属の前駆体、マグネシウム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅および亜鉛から選ばれる3価の陽イオン性金属の前駆体、およびビスマス前駆体を含む第1溶液を準備する段階、b)モリブデン前駆体が溶解された第2溶液を準備する段階、c)前記第2溶液に前記第1溶液を滴加して共沈させ、それにより共沈溶液を得る段階、d)前記共沈溶液を1ないし2時間攪拌させた後、水分を除去し、それにより固体成分を得る段階、及びe)前記固体成分を150ないし200℃で乾燥させた後、400ないし600℃で熱処理する段階を含む方法。 請求項2 前記2価の陽イオン性金属の前駆体:前記3価の陽イオン性金属の前駆体:ビスマス前駆体:モリブデン前駆体のモル比が7ないし10:2ないし4:1:5ないし20である、請求項1記載の方法。 請求項3 前記2価の陽イオン性金属の前駆体:前記3価の陽イオン性金属の前駆体:ビスマス前駆体:モリブデン前駆体のモル比が9:3:1:12である、請求項1記載の方法。 請求項4 前記a)段階において、前記2価の陽イオン性金属の前駆体は硝酸鉄であり、前記3価の陽イオン性金属の前駆体は硝酸マグネシウム、硝酸マンガン、硝酸コバルトまたは硝酸ニッケルであり、前記ビスマス前駆体は硝酸ビスマスである、請求項1記載の方法。 請求項5 前記b)段階において、前記モリブデン前駆体はモリブデン酸アンモニウムである、請求項1記載の方法。 請求項6 1,3−ブタジエンの製造方法であって、a)請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法により製造されたモリブデン酸ビスマス触媒の固定床を反応器に充填する段階、b)n−ブテンを含むC4混合物、空気およびスチームを含有する反応基質を前記反応器の触媒床に連続的に通過させながら酸化的脱水素化反応を行う段階、及びc)1,3−ブタジエンを得る段階を含む方法。 請求項7 前記反応基質は、n−ブテン:空気:スチームが1:0.5ないし10:1ないし50の比率で構成される請求項6記載の方法。 請求項8 前記酸化的脱水素化反応は、300ないし600℃の反応温度およびn−ブテンを基準として50ないし5000h-1のガス空間速度で行われる請求項6記載の方法。
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